DRINK ON EMPTY STMACH 005 - 2
2010年6月9日
飲むと死ぬ酒
電気が消えてもまだ飲む
2001年5月 アフリカ南部・モザンビーク共和国 首都マプートのバックパッカー宿 FATIMA'S
ピーター君と筆者。彼はナイロビで日本語の勉強をしていたそうで、「電気が消えてもまだ飲む」という話を日本語でしてくれた。
それから2ヶ月ほどして、モザンビークの首都マプートの安宿で、「飲むと死ぬ酒」に関する別の話を聞きま した。話してくれたのは、ケニアから来たというキクユ人の青年、ピーター・ガチヒくん。
彼から聞いたのは、「電気が消えてもまだ飲む」…という話です。
お店で酒を飲んでいた客が、店主に対し、とつぜん怒り出す。「俺がまだ飲んでいるのに、なんでお前は店の電気を消すんだ!」。しかし、店主は電気を消してなどおらず、店の中は明るいままなのです。
怒り出した客が飲んでいたのは、「飲むと死ぬ酒」の、即死まではいかないやつ。もしくは「飲むと死ぬ酒」なんだけれど、致死量までは飲んでいない状態。
死んではいないが、その酒のせいで目が見えなくなってしまってしまっているのです。なのに客はそれに気付かず、「彼の電気」は消えてしまっている状態なのに、「なんで電気を消すんだ」と毒づいて、まだ飲もうとしている。
そういう話であります。